2017年10月30日に胃がんで胃を全摘してから1年半。はじめのころよりは、食べ物の幅が広がり、いろいろなものが食べれるようになってきました。胃を全摘した当初はこんなに食べられるようになるなんて想像もできませんでした。でもその中でも食べにくい食品も多数あるみたいです。
鶏のから揚げ
旦那さんの大好きな唐揚げです。家でゆっくり食べるのは大丈夫になりましたが、お弁当など外でゆっくりとマイぺースで食べられないときは、どうしても詰まるそうです。なかなかそれに気が付きませんでしたが、ある日家に帰ってから唐揚げだけを食べていたのを見て聞いてみると、お弁当ではゆっくり食べられず詰まりそうになるから、持って帰って家で食べていると聞いてびっくりしました。
それ以降、唐揚げはお弁当に登場しなくなりましたが、やはり大好きな唐揚げがお弁当に入ってないのと、1品でも入れられないおかずがあると、お弁当を作る私も不便なので、今回のレシピを考えました。
鶏唐揚げ甘酢あんかけふうレシピ
胃を全摘してから、パサッとしたものが苦手になっていたので、普通の鶏のから揚げにトマトケチャップでとろみをつけて、甘酢あんかけ風に仕上げてみると、詰まらずに美味しく食べられたようです。
材料をすべてフライパンに入れて、火を煮詰めるだけの簡単レシピです。たったこれだけですが、格段に食べやすくなるそうです。
外での不安解消のために持ち歩いているもの
旦那さんが外に出るときに必ず持ち歩いているものの一つが「飴玉」です。飴玉は低血糖の予防のためもありますが、食べ物が詰まりそうになった時に口に入れると、飴が溶けるときに出る唾液がスムーズに詰まりを解消してくれるといいます。
旦那さんは胃を全摘してからの最大のお守りは「飴玉」だと言っています。
胃を全摘後1年半後の心境
胃を全摘した当初は、重湯を口にするのも大変で、退院後もいろいろな思ったよりはいろいろな物を食べているようには見えますが、やはり「つまり」との戦いでした。ほんのちょっとしたことで、うどんが詰まったり、お腹が空きすぎて食べるときって、ついガツガツ!っと食べてしまいますよね。そんな食べ方が出来ないのに、今までの習慣でついガツガツ食べてしまうと、すぐに「つまり」を起こしてしまって、そのあとの食事が全くできなくなったりと、いつも胃の無いのを忘れることが出来ない、三度三度の食事でした。
旦那さんの父親が、同じように胃を全摘されています。私は全摘されてから15年後位にお会いしましたが、その頃には食べられないものが全くなかったようです。ただお義父さんもいつも「飴玉」はポケットに忍ばせておられました。
お義父さんのことを思い出すと、日にちはかかるけれどそのうち何でも食べられるようになるんだ!そう思いながら1年半。この1年半はすごく長く感じましたが、お義父さんほどではありませんが、私たちは今「こんなに沢山の種類の食べ物を食べることが出来るようになったんだ」と感慨にふけっています。
私の職場にも旦那さんが10年ほど前に胃を全摘された方がおられますが、その方にお話しすると「そのうち何でも食べられるようになるから!大丈夫やから!」といつも励ましてもらっています。その通り、最近では食べるものの幅が広がってきて、毎日、三度三度の食事が楽しみになってきたようです。
ただ胃が無いという事は、食べるたびに「胃が無いんだよ」と現実を突きつけられているようで、心が痛みます。
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